■ いわむらかずおの１４ひきシリーズ

昨日、読み聞かせボランティアの会合があった。
会合では各々のお勧め絵本の紹介をしたり、読み方の相談をしたりの２時間。

その中で聞いた話がとてもよかったので、こっそり紹介。

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いわむらかずお　１４ひきシリーズ
（写真は１４ひきのとんぼいけ）


読み聞かせボランティアの中でも古株のお一人のその方が、その日紹介してくださったのが、いわむらかずおの１４ひきシリーズ。有名と言えば有名すぎる絵本で、我が家にも３冊ある。

子供も私も大好きな絵本だ。
もちろん、絵本好きなボランティアでこの本を知らない人が居るわけが無い。
紹介と言っても今更で、その方も「皆さんご存じとはおもいますけど・・・」と本を出された。

そして、「中越地震の時に・・・」と切り出した話はこんな風に続いた。

「当時、余震が収まらず、夜寝る時であってもすぐに飛びだせるように、洋服のままで寝ていて・・・・当然、みなさんもそうだったかと思うんですが、枕元には靴も置いて・・・・そのとき子供が４年生と中学生。いい加減大きい（年齢）とはいえ、毎日続く余震に不安が募り、夜も一緒に並んで寝て、なかなか寝付けなかったから、母子３人で肩寄せ合って、このシリーズの本を読んだんです。
中学生なんて絵本はもう読まない年齢だけど、それでも、ただ１冊の絵本を黙って読んでいるだけで、だんだんと落ち着きを取り戻して、寝られるようになったんです」（伺ったお話をうろ覚えで書いているので詳細の部分に違いがあるのはご容赦）

そして、話の最後、
「絵本の力って、本当にすごいと思ったんです」
と締めくくられた。


この話に泣きそうになった。


私自身は中越地震を体験していないので、おそらく、その場に居たみなさんと同じフェーズで話に共感することはできなかったろうが、いつ終わるとも知れない不安の中、温かな家庭を描いた絵本が救いになったという話は新たな絵本の力を思い知らされたような思いだった。


すっかりしまいこんでしまった絵本たち、もう一度、すぐ手に取れるところに置いてみようかと思う。